童謡伝道マガジン「ふんふん」H・U・N企画

とんぼの眼鏡

2015.6.1新着とんぼの眼鏡

『雨音は何の調べ?』

 「あめふり」「雨に唄えば」など、雨をテーマにした曲がいくつもあるように、雨は何かしら歌心を触発するのかもしれません。耳を澄ますと、雨音自体が音楽に聞こえる時があります。同じ雨音でも、ウキウキしている時は楽しく、沈んでいる時はどんよりと感じるのは不思議です。

 雨が出てくる絵本も色々あります。
 佐野洋子さんの『おじさんのかさ』に、「雨がふったらポンポロロン 雨がふったらピッチャンチャン」というフレーズが何度か出てきます。その響きが楽しくて、読みながら節をつけてしまいました。今では、その部分を歌わずには読めない自分がいます。

 島田ゆかさんの『バムとケロのにちようび』はお気に入りの一冊。バムが、雨だから家でゆっくり本でも読もうと思っていると、ケロが泥んこになって帰ってきます。泥で汚れた家の掃除をして、ケロをお風呂に入れて…とバムが一人で奮闘し、キレイになった後はおやつを作り、やれやれ本を読もうという時になって、疲れて眠ってしまいます。雨の休日は、こんな風に過ごしてみたいと、ちょっとあこがれです。

 「読書の秋」もいいけれど、「読書の梅雨」も悪くない。
お気に入りの本を見つけて、雨音をBGMに、雨の日の読書、楽しんでみませんか。

文/坪内美樹
兵庫県生まれ。神戸大学教育学部卒業後、大阪書籍株式会社に入社。
単行本の企画・編集および小・中学生用の道徳副読本の編集に携わる。

独立後、フリーのトーキング・プランナーとして書籍や社内報の企画・編集、 NHK「くらしの経済」「ちょっといい旅」等のTV番組リポーター、 ABC「探偵!ナイトスクープ」「クイズ仕事人」等のTV番組制作ブレーンを務める。
現在は、コミュニケーションをテーマとし、講師・司会・コーディネーターなどで活動中。

自身の出身地・兵庫県豊岡市日高町の「兵庫ひだか名誉大使」を務める。
独立行政法人文化財研究所外部評価委員(平成12年度~17年度)

◆坪内美樹のGood Luckブログ
http://ameblo.jp/ukiukiwakuwaku-smile/