童謡伝道マガジン「ふんふん」H・U・N企画

今月の童謡

2018.5.3新着今月の童謡

鯉のぼり

鯉のぼり
作詞不詳 作曲・弘田龍太郎
一 甍(いらか)の波と雲の波、
  重なる波の中空(なかぞら)を、
  橘(たちばな)かおる朝風に、
  高く泳ぐや、鯉のぼり。

二 開ける広き其の口に、
  舟をも呑(の)まん様見えて、
  ゆたかに振(ふる)う尾鰭(おひれ)には、
  物に動ぜぬ姿あり。
  
三 百瀬(ももせ)の滝を登りなば、
  忽(たちま)ち竜になりぬべき、
  わが身に似よや男子(おのこご)と、
  空に躍(おど)るや鯉のぼり。

鯉のぼり
 江戸時代の武家社会で鯉のぼりは真鯉しかなかったそうです。お家存続のために長男の健やかな成長が重視されたからです。
 明治から昭和にかけて、真鯉と緋鯉が登場。緋鯉の「緋」は「緋色」で鮮やかな赤を指し、赤い色の鯉が、お母さんを指すようになったのは戦後から。
 最近では家族全体を表すことが多く、子どもの鯉は、「子鯉」といって、男の子は、青や緑、女の子は、オレンジやピンクになりました。
 『鯉のぼり』の作曲は、高知出身の弘田龍太郎で、鈴木三重吉の創刊した「赤い鳥」に参加、北原白秋らと組んでたくさんの童謡を作曲しました。
 代表作品に、『浜千鳥』『叱られて』『金魚の昼寝』『靴が鳴る』『雨』『雀の学校』など。
 弘田の母は、一弦琴の名手でありました。正に胎児から受け継いだ音楽的才能にまちがいありません。弘田は、東京音楽学校では、本居長世に師事、この『鯉のぼり』は在学中に作曲されたものであることが分かっています。

今月の童謡を皆さんで歌ってください。園、学校、グループでの歌唱、演奏の様子を映像で送っていただけますでしょうか

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