童謡伝道マガジン「ふんふん」H・U・N企画

今月の童謡

2021.11.1新着今月の童謡

村の鍛冶屋

村の鍛冶屋
不詳 不詳
一 暫時(しばし)もやまずに 槌(つち)うつ響(ひびき)。
飛び散る火の花、はしる湯玉(ゆだま)。
鞴(ふいご)の風さえ 息をも継(つ)がず、
仕事に精出す 村の鍛冶屋。

二 あるじは名高き いっこく老爺(おやじ)、
早起早寝の、病(やまい)知らず。
鉄より堅しと ほこれる腕に
勝(まさ)りて堅きは、彼がこころ。

三 刀はうたねど、大鎌小鎌、
馬鍬(まぐわ)に作鍬(さくぐわ)、鋤(すき)よ、鉈(なた)よ。
平和の打ち物 休まずうちて、
日毎(ひごと)に戦 う、懶惰(らんだ)の敵と。

四 かせぐにおいつく 貧乏なくて、
名物鍛冶屋は 日日に繁昌。
あたりに類なき 仕事の誉れ、
槌うつ響に まして高し。

村の鍛冶屋
 『村の鍛冶屋』は、大正元年『尋常小学唱歌 第四学年』に発表され、当時の歌詞は上のように四番まであったが、昭和17年の国民学校教科書になって三番以下が削除された。三番以下は平和な時代に使うものを打つということが歌われており、戦時下の国策に反するものとして削除された。
 また、一番の「しばしもやまずに」が「休まず」へ、「飛び散る火の花」が「飛び散る火花よ」へ、二番の「あるじは名高き いっこく老爺(おやじ)」が「あるじは名高い いっこく者よ」などと変更された。
 さらに、戦後は「いっこく者」が「はたらき者」になり、最後も「打ち出すすきくわ 心こもる」などと、二回手が加えられた。
 文語調は子どもに難しいという理由だが……?
  今月の童謡を皆さんで歌ってください。園、学校、グループでの歌唱、演奏の様子を映像で送っていただけますでしょうか

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