童謡伝道マガジン「ふんふん」H・U・N企画

今月の童謡

2021.3.1新着今月の童謡

早春賦

早春賦
吉丸一昌 中田章
一 春は名のみの 風の寒さや
谷の鶯 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
時にあらずと 声も立てず

二 氷解け去り 葦は角ぐむ
さては時ぞと 思うあやにく
今日も昨日も 雪の空
今日も昨日も 雪の空

三 春と聞かねば 知らでありしを
聞けば急かるる 胸の思いを
いかにせよとの この頃か
いかにせよとの この頃か

早春賦
 この歌は『尋常小学唱歌』作詞委員会の代表者であった吉丸一昌が、自作の75編の詞に新進作曲家による曲をつけ、『新作唱歌』全10集として発表しました。その中の一作で、第3集に収録されています。
 長野県大町市から安曇野一帯の早春の情景をうたった歌です。旧制長野県立大町中学(長野県大町高等学校の前身)の校歌の制作のために訪れた吉丸が、大町、安曇野の寒さ、そして春の暖かさを詩に書きました。
 大町実科高等女学校(長野県大町北高等学校の前身)では、愛唱歌として歌われていました。大町文化会館、穂高川河川敷に歌碑が建てられています。
 題名の「賦」とは、漢詩を歌うこと、もしくは作ることを指しています。ですので、本来は「早春に賦す」と表すところを、吉丸一昌は「早春賦」としました。

 中田章は、作曲家、オルガニストとして東京音楽学校で音楽理論、オルガンを教えました。次男中田一次、三男中田喜直は、ともに作曲の道を歩んでいます。

*『早春賦』口語訳  春といっても名ばかりの風の寒さのなか、谷のウグイスは歌おうと(鳴こうと)しますが、まだその時ではないと、声も出しません。
 氷は解け、葦(あし)は芽吹き、もう春が来たかと思ったのですが、あいにく今日も昨日も雪模様です。
 春だと聞かなければ、知らなかったのに(気がつかなかったのに)、聞いてしまったから気がはやります(そわそわして落ち着きません)。この気持ちをどうしたらいいのでしょうか? 今頃の時期は。
-もり・けん-

  今月の童謡を皆さんで歌ってください。園、学校、グループでの歌唱、演奏の様子を映像で送っていただけますでしょうか

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