童謡伝道マガジン「ふんふん」H・U・N企画

今月の童謡

2019.11.2新着今月の童謡

電車ごっこ

電車ごっこ
井上赳 信時潔
昭和7年 尋常小学唱歌
一 運転手は君だ 車掌は僕だ
あとの四人が 電車のお客
お乗りはお早く 動きます ちんちん

二 運転手は上手 電車は早い
つぎは上野の 公園前だ
お降りはお早く 動きます ちんちん


昭和16年 国民学校
一 運転手は君だ 車掌は僕だ
あとの四人が 電車のお客
お乗りはお早く 動きます

二 運転手は上手 電車は早い
つぎは僕らの 学校前だ
お降りはお早く 動きます

電車ごっこ
 鉄道の営業運転を模したごっこ遊びの一種で、子どもの遊び。懐かしいですね?
 さて、文部省唱歌『電車ごっこ』は二つあるのをご存じですか?
 二つの楽譜を見てください。
 1932(昭和7)年に『新訂尋常小学唱歌』第一学年用に掲載された、運転手と車掌が客4名を乗せて電車ごっこをする様子を描いたもので、2番の歌詞には「上野」という東京の地名が出てきます。
 これについて、当時の指導者向け手引書には、上野は電車の走る地として普通名詞化している、と解説されていましたが、後に歌詞を変えたものが国民学校音楽教科書『ウタノホン上』第一学年用に掲載されました。
 なぜでしょう? いろいろ考えさせられますね。
 井上さんは作詞を変えさせられた? そうです。すべての教科書は国定に統制されました。
 つまり、軍国教育の徹底化が目的だったのです。平和とか自然を歌う詩が失われ、尊王、国家礼讃へと変化していく中でこの歌も変えられたのです。作詞の井上さんは大変でした。
 作曲はなぜ変わったのでしょうか? 信時さんの思いはどうだったのでしょうか?

  今月の童謡を皆さんで歌ってください。園、学校、グループでの歌唱、演奏の様子を映像で送っていただけますでしょうか

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